特攻の島

当時の日本軍上層部の狂気と、誰のせいでもなく死ぬことになった運命を恨むこともなく、死ぬ意味を見つけざるを得なかった隊員の心情に心を打たれました。

戦争を経験していない私は、いつ戦争で命を落とすかも知れない恐怖に直面したことがありません。

幼少時に、遠い祖先が戦死したという話を聞き、遺影も見せてもらいましたが、イメージするに留まっているのが現実です。

隊員や部隊長の大切な人を想う気持ちや行動に心を奪われたと言っても、それは所詮「作品として」でしかないのかも知れません。

ただ、現代に生きる人はおそらく大半が「生きている意味」を見つけたくて、苦しみもがいているのに、「生きる意味を探してもがく」選択肢すら与えられないこの時代には、私は大きな憤りともどかしさを禁じ得ません。

「会社」に属している以上は、会社の決めたルールの中での振舞いが求められるのは承知しています。

しかしこれが「国家」となると、国家の中枢の誰かが、あるいは時間と情勢の流れが決めた命の扱いにまで、なんとか意味を見出し死んでくれ、と言われているような気配が拭い切れませんでした。

覚悟を決めて出撃していった隊員や軍人には何の罪もなく、それが与えられた環境であり、その中で必死に苦悩し、あがき、涙を流したことには感動を覚えます。

ただ、語弊を承知で言うと、そんな綺麗事だけで済ませてはいけない、誰かを守るために死ぬ選択肢しかないのはおかしい、美談で終わらせないでくれという、作者のメッセージを私は読み取りました。

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